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立教スポーツ第229号

10月3日更新

【剣道部】河嶋が全日本学生個人で創部初の銅!番狂わせの快進撃!強敵打ち倒し、最初で最後の大一番でドウドウ大勝利

勢いよくメンを打ち込む河嶋(文4)【撮影・澤田健人】

三年間のスランプに終わりを告げた。河嶋香菜子が全日本で剣道部史上初の銅メダルに輝いた。最高学年にして初出場の関東大会は5回戦敗退。しかし敗者復活戦を勝ち抜き全日本出場権を獲得した。全日本では準決勝で今大会王者・小松(明大)に敗れるも堂々の3位入賞。完全復活を証明してみせた。

持ち味生かし銅

1秒差で祝砲を鳴らしたのは立大だった。船首がゴールラインを割った瞬間、オールを手放して拳を突き上げる。ついにたどり着いた景色。川岸には涙する仲間の姿があった。
大きな歓声に迎えられて、9人は仲間の元に戻った。支えてくれた家族や仲間と熱い抱擁を交わす。ヒマワリのような笑顔と感動のうれし涙があふれた。

自分の偉業に気が付いたのは準決勝に負けてからだった。初出場の全日本で創部史上初の銅メダルを獲得。思わず頬を緩めた。「途中で満足はしなかった。一戦一戦戦って、小松に負けて3位なんだって実感した」。

格上相手との対戦が続いた。その中でも「ヤマ場は小川」と3回戦を振り返る。小川は中学時代の二つ下の後輩。強豪日体大に進み、今年5月に行われた関東大会では個人2位の結果を残した実力派。河嶋は中高六年間を通して一度も勝ったことがなかった。大学に入って初めての対戦。胸を借りるつもりで開始線に向かった。

延長戦開始1分。河嶋が駆け引きの主導権を握る。間合いを徐々に詰めプレッシャーを強くかけた。思わず上がった小川の手元に引きコテ。決め手とはならない。残心を決め下がる河嶋を追う小川。河嶋もすぐさま攻めに切り替え迎え撃つ。小川が打ち始めた瞬間、空いたメンを捉えた。「思い切って打った。」

勢いの良いメンに審判の旗が上がり、観客席からは歓声が湧き上がる。狙いを定めた場面で仲間も「かっけえ」と声を漏らすほど最高のメン。持ち味の駆け引きで流れをつくり出し、勝ち取った一本だった。

長所を生かし、つかんだ格上相手への勝利は自信に。波に乗って準決勝まで一気に駆け上がった。「相手を引き出すのがとてもうまい。持ち味が生かされた」と土屋監督も納得の銅メダル。「全国で結果を出せて素直にうれしい」と河嶋。満足げな笑顔を浮かべ、メダルを首から下げた。

大会入賞盾を持ちカメラに向かって満面の笑みを見せる河嶋(文4)

四年目の上り坂

父の影響で3歳から始めた剣道。中学で全国団体2連覇、高校では8強入り。高いレベルを求め立大の門をたたいた。

順風満帆な剣道人生は大学で下り坂を迎える。部内戦で負け続きの三年間。団体戦でも個人戦でも一度も選手に選ばれなかった。「もういいや」と諦めそうになる自分もいた。

それでも「ここで負けたくなかった」。ただ練習をこなすだけではなくどうしたら試合に勝てるかを常に意識した。同期の女子が就職活動で部活を休む時期も一人で練習へ。男子主将・白山(法4)も「決して楽な方に逃げない」と評するほどストイックに打ち込んだ。その努力が報われやっとつかんだ栄冠。「よく我慢して結果を出してくれた」と土屋監督も合格点を与えた。

監督は「まだ終わっていない」と期待を膨らませる。本当の勝負は次に控える団体戦。「部員全員で優勝したい」と河嶋も意欲を見せた。四年目で迎えた上り坂。登りきった先に待つのは日本一の栄光だ。(洞内美帆)

メダルを掛ける河嶋(文4)(中央左)と笑顔の選手たち【提供・剣道部】

【ボート部】女子部史上初インカレ女子ダブルスカル金!「狙い通り」3位から逆転勝利!これぞ女王‼貫禄の大学王座「皆に救われたし助けられた」(角谷)「金メダルで終えてほしかった」(五十嵐の)

笑顔を見せメダルとトロフィーを誇らしげに掲げる角谷(コ4)と五十嵐の(現2)【撮影・渡邊大樹】

勝ちへの意志

角谷の圧倒的な実力に一目ぼれした入学時から1年半。五十嵐のはその背中を追いかけてきた。「真緒さんみたいに強くなりたい」。憧れの先輩の最後の大会で、後輩が求めたのはただ一つ。共に金メダルを首に掛けることだった。

勝利のため、練習で違和感を覚えた際には必ず言葉にした。U23日本代表の角谷相手でも遠慮はしない。相棒の強みについて、角谷は「自分の意見を言えるところ」と評価。後輩の率直な発言は艇の推進力を上げた。

大会が近づくにつれて緊張感は増した。だが、五十嵐のは「今頑張れば本番で自信になる」と自らを鼓舞して前進。満足がいくまで2人でオールをこぎ、力を蓄えた。日々の鍛錬は戦場へ向かう際のお守りになった。

予選を順当に勝ち抜き迎えた決勝戦。予想した通り、相手校は序盤にリードを広げてきた。だが焦りはない。勝負は後半に仕掛けた。艇速を上げ逆転。勢いのままにゴールした。両腕を突き上げる。大学ボートの頂で、2人の笑顔がはじけた。

4年生は今大会で引退する。大会後、五十嵐のは「一生懸命やることの大切さを真緒さんから学んだ」と感謝。先輩の背中を見て戦った経験は、後輩にとってかけがえのないものになった。

ゴールへ突き進む角谷、五十嵐の

祭りの裏側

高みを目指し続けた四年間。角谷には大切にしている言葉がある。「努力は必ず報われる」。今年に入るまでなかなか結果は出なかった。それでも、強くなれると信じて練習に打ち込んできた。

辛いときでも歯を食いしばれたのは、部内の競争があったから。安定して結果を出していた男子には特に負けたくないと思っていた。「自分が一番輝いてみせる」。隣で汗を流す仲間の存在は、時に相手チームよりも刺激的だった。

最終年には、座右の銘を体現し5個の金メダルを獲得。周囲から「角谷祭り」と称賛されるほどの活躍ぶりだった。当の本人も「去年の自分からは想像できなかった」と驚く。重ねた努力は、大輪の花を咲かせた。

「自分にとって必要な時間だった」。酸いも甘いも経験した四年間。ボート部での生活は、努力の天才を大きく成長させた。今後も競技は続けていく。唯一無二の時間を糧に、立大の星は高く羽ばたく。 (合田拓斗)

スパートをかけるクルー

【テニス部女子】村橋が全日本インカレで女子部史上初の4強入り!勝利のカギは冷静さ!42年ぶりの大記録!学生最後の晴れ舞台で有終の美を飾り「素直に嬉しい」

これまで何度も紙面を飾ってきた村橋舞(文4)が女子部史上初、男女合わせても42年ぶりの4強入りを果たした。「テニスが好きなタイプではない」と語る彼女。だがここまで続けてこられたのには、意外な理由があった。

ガッツポーズをする村橋(文4)【撮影・藤部千花】

0−4からの大逆転

伸びた球がベースラインを割ると、歓声と拍手で会場が沸いた。その瞬間、いつもは冷静な村橋も思わず右拳に力を込めた。昨年から順位を上げて、ついにベスト4まで上り詰めた。「意外とね。びっくり」。 表情を出さない試合中からは想像できないほど、顔をくしゃくしゃにして笑った。

シード権を獲得し、2回戦からの出場。大物ルーキーとうわさの伊藤(亜大)との初戦は、落とすわけにはいかない。普段は偵察をしない村橋も、この時ばかりは試合を見に行った。「警戒してたからこそ、最後まで集中できた」と6―0、6―1で圧勝した。続く3、4回戦では関西大会で決勝常連の強者や、昨年ベスト4の格上をそれぞれセットカウント2―0と2−1で破った。

準々決勝は竹本(明大)との対戦。昨年突破できなかったからこそ、一段と緊張が走った。競っても取りきれず、第1セットは4ゲームを奪われる。「ファーストは仕方ない」と割り切り、冷静に相手を分析。弱点はストレートと見抜き攻め続けた。ここから驚異の6ゲーム連取。奇跡のような逆転劇から第2セットも6−3で、ベスト4入りの糸を手繰り寄せた。

ラケットを振る村橋

「なんで続けてるのか分からない」

結果だけを見れば、順風満帆すぎる4年間。入部してからここまで大きなけがやスランプもない。一昨年は関東大会準優勝、昨年はインカレベスト8。そして今年はベスト4と、着実にトッププレイヤ―への階段を上っている。

だが「テニスを楽しいと思ったことはないし、なんで続けてるのかも分からない」。 どれだけ良い結果を残しても、試合の後には首をかしげて笑い飛ばす。

それでも「テニスでつながれた人たち」の存在が彼女にラケットを握らせている。試合の合間にはいつも仲間との会話を楽しみ、写真を撮りながら笑い合う。「続けてた方が、いろんな人と関わりあって楽しそう」。 卒業後も実業団という新天地で、このつながりは続いていく。

2つの顔が強みとなった。追い込まれた場面でも、相手のプレーに合わせた戦術を考えられる冷静さ。結果よりも楽しさを重視するような、マイペースで楽観的な性格。自覚のないテニスに対する愛着が、この先も村橋舞をコートに立たせ続ける。  (藤部千花)

【モーターボート・水上スキー部】大坪「水スキが大学生活の全てでした」”紫”上最強チーム、インカレ男女優勝!感動ストーリー完結!ありがとう大坪世代!

昨年の悔いを晴らし、水上の覇者に返り咲いた! 新チームでのアベック優勝を誓った主将・大坪海斗(済4)。宣言通り部員たちを導き1年越しの悲願を達成した!

部員と熱い抱擁を交わす主将・大坪(済4)【撮影・三井田惇】

描いた物語

「みんな、感動ストーリーを作れ」。新体制が始まった4月、伊藤監督は言った。それぞれが描く1年間を発表する中、大坪は宣言する。「最後は男女アベック優勝で終わらせます」。O B・O Gを含め全員でストーリーを作り上げる。主将として自らに課した使命だった。

自他共に認める水上スキーオタク。他大学や海外選手の映像も研究した。幅広い知識を生かし、自分の専門種目以外の選手にも声を掛ける。大学から競技を始めた大坪の助言を、小中高と水上スキーを経験している部員も取り入れた。4年間で最も戦力が安定したチームを作るため。生活の全てを水上スキーに捧げた。

立大は全員が勝ちにこだわる常勝軍団。故に意見が合わない時もあった。先輩の衝突は後輩にも響く。時には冗談を飛ばし、明るい雰囲気作りを心掛けた。

そして、大坪には強力な支えがあった。優勝した一昨年、苦汁をなめた昨年。各代のO Bからアドバイスをもらった。「負けたら一生後悔するぞ」。その言葉に、より気を引き締める。「最高のチーム作りができた」。大会前、大坪は確かな手応えを感じていた。

選手たちに声援を送り活気付く部員たち

最終章

秋田の空に応援歌がこだまする。インカレの幕が上がった。最初の競技はトリック。立大は男女ともに思うような演技ができなかった。だが声援を背に、スラロームで巻き返しを図る。女子では五十嵐(済3)がU 22日本記録を塗り替える数字を出し全体位に。男子では牧村(営4)が好成績を残し同じく1位につけた。ここまでの結果は男女団体1位。優勝の気配は一歩ずつ近づいていた。

最終種目のジャンプが始まる。女子はそれぞれミスなく競技を終え、最終ジャンパーの為貝 (済4)につなげた。「自分が飛ばなきゃ勝てない」。プレッシャーに耐え30㍍超の記録を出し、女子の優勝を決めた。

残すは男子のみ。「任せた」。大坪はそう言って藤井(済4)を送り出した。立大が誇るエースジャンパーが、水しぶきを上げジャンプ台に近づく。藤井の跳躍は美しい弧を描き、確実に着水した。アナウンスが響く。飛距離は46 , 7㍍。自己ベストと学生記録の両方を更新してみせた。

秋田の地に十字の旗が揺れる。立大の男女アベック優勝が決まった。「最高の瞬間ですね」。藤井は満面の笑みを浮かべた。ストーリーは大坪の宣言通りで幕を閉じた。 (小田拓実)

【男子ラクロス部】日本代表選出!アジア大会男女W優勝 頂へのプロローグSAINTSが掛ける!韓国の地で見せつけた侍魂

2年に1度のアジアパシフィック選手権大会で日本チームがアベック優勝に輝いた!男子ラクロス部から5人、女子ラクロス部から4人が日本代表として出場。韓国の地でアジア諸国を相手に立大の底力を見せつけた。大会を通じ多くの刺激を受けた9人。戦いの中で見つけた知識を立大チームに還元し日本一を目指す!

優勝してほほ笑む5人【提供・男子ラクロス部】

常勝国の重圧

優勝しないと帰れない。代表入りは嬉しさ反面、一国を担う責任が伴っていた。これまで4連覇を果たしている日本。過去の輝かしい成績が皮肉にも5人を苦しめた。

監督からの指示でポジション変更を余儀なくされた。同時に道具も変更。「めちゃめちゃ苦労した」。 立大の第一線を担う柳井でさえ思うようなプレーができない。同ポジションの仲間に意見を求め試行錯誤を重ねた。

代表練習での努力は実を結んだ。予選では1試合4得点の佐久山を始め、立大選手全員が出場した。日本は2位で予選通過。しかし決勝では、予選1位の豪州が優勝を阻む障壁となっていた。予選で敗れて以降、日本は打倒豪州に向けて策を練り続けた。

日本の作戦は「一対一で勝てる場所を見つける。」 フィジカルの強さではなく、動きの俊敏さで一騎打ちを制す算段だ。常勝国ではなく挑戦者として、優勝に向け全員で歩みを進めていた。

迎えた決勝戦。作戦通りの展開に持ち込んだ日本が9―4で勝利。日の丸を背負うにふさわしい彼らの雄姿がそこにはあった。

新たな可能性

中国戦で4得点を決めた佐久山(済3)【提供・Kevin Kobayashi】

収穫は大きかった。今大会では次世代を担う3年生が4人も出場。代表の練習は自主的に内容を決められる立大とは異なり、指導者からの課題をこなすというもの。監督やコーチからのレベルの高い要求も「プラスになった」と口をそろえた。

練習方法だけではない。立大は守備を強引に突破し泥臭く1点をもぎ取るラクロス。対して代表は、パスで敵の陣形を崩し得点する論理的なラクロス。代表で得た経験は立大の戦術に幅を持たせるものだった。

「学んだことをどう立大に落とし込むかが難しい」。 と語るのは佐久山。アジアを相手取った3年生の新たなチーム作りが今後の課題となる。

彼らについて主将の柳井は「自分の代には4人の手本となる選手はいない。その中で武器を磨き、代表に選ばれたことは尊敬できる」。 実力と飽くなき向上心を持ち合わせた4人に主将も脱帽だ。

今年は惜しくもリーグ戦で敗れた立大。次は4人がチームを引っ張っていく。アジア優勝を経て進化を遂げた彼らが、日本の頂に立つ瞬間はもうすぐそこだ。 (澤部衛)

【女子ラクロス部】アジア大会男女W優勝 アジアでも日本でも「強い立教」 もっと強く!ULTIMATESは次のステージへ

【女子ラクロス部】笑顔で肩を並べる4【提供・女子ラクロス部】

立教ブランド

「目が痛くて開けられなかった」と大川。韓国との決勝戦では滝のような大雨が選手たちを襲う。それでも参加国の声援を味方に付けた日本は攻撃の手を緩めることはなかった。着実に得点を重ね12点差の大勝。全試合2桁得点で圧勝を収めた日本がアジア大会5連覇の栄冠を手にした。

日の丸を背負い立大からは4人が出場。全員が同期の3年生であり、プレーで立大を引っ張る中心メンバーだ。アジアの舞台でも本領を発揮。前西が通算20得点を決め大会最優秀選手に選出されるなど「強い立教」をアジアに証明した。

一方「優勝だけがゴールではなかった」と大川は語る。アメリカのような強豪国がいない今大会。だからこそ、今回の経験をどう捉え今後に活かしていくのか問われた。そこで4人は大会前に一つの目標を定めた。立大を他より頭一つ抜けている強いチームに。「立教ブランドを確立させよう」という言葉に思いを込めた。そのため他大学の良い点を盗み自分たちの弱みを分析。大会期間中、改善策について部屋で話し合いを重ねた。

コミュニケーション改革

【女子ラクロス部】大会MVPに輝いた前西(観3)

「個々のポテンシャルは高い。連携しチームとして力を最大化させることがカギ」と櫻井。攻撃と守備とで完全に分かれた練習メニューを組んでいた立大は全体で戦術の共有が希薄になっていた。今回の遠征を通し今のチームに足りないのはコミュニケーションだと痛感。異なるポジションでも、お互い気軽に意見をぶつけ高め合えるような環境づくりに取り組んだ。

4人は積極的な意見交換ができる独自の練習メニューをチームに提示。細かい戦術について各ポジションからお互いのプレーに対する要望を伝え合い、課題をすり合わせていく。チーム全員が一致団結して練習に励むようになっていった。そして、立大は今年関東FINAL4の舞台へと進出が決定。実に2年ぶりの快挙だった。

彼女たちは今、目標実現に向け駆け上がっている。「立教ブランド」にこだわり高みを目指し続けた日々。全員で追いかけてきた思いが、ついに実ろうとしている。アジアで日本を優勝へと導いた4人のULTIMATESは立大に悲願の日本一をもたらすに違いない。   (大木紫万)

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